世界の終わりのものがたり〜もはや逃れられない73の問い〜

先日日本科学未来館へ行ってきまして,企画展『世界の終わりのものがたり〜もはや逃れられない73の問い〜』を見てきました。

日本の現状を考えると,たぶん自然災害に対してどういう準備をすればいいかとか,放射性物質の今後等の質問が並んでるんだろうなと思いながら,ふらーっと立ち寄ってみたわけです。

半分正解で,半分不正解でした。


自然災害に対する質問はもちろんありました。
しかし,もっと「人に対する質問」という感がありました。

例えば,

・危険があるとしったら,住み慣れた街を離れますか
地震が起こる時間がわかったとして,あなたはそれを告知すべきだと思いますか

など。

YES,NOと書かれたボードにマグネットを貼って訪問者が意思表示を出来るようになっていたのですが,上記の2問ともYES,NOがおおよそ半々でした。


上の質問は,正直迷う。
住み慣れた街には思いいれもあるだろうし,家族や恋人がいるかもしれない。方や危険があるかもしれないのだから,離れて当然だろうという意見も分かる。半々に意見が分かれるのは妥当か。

下の質問。
私自信はYESにマグネットを貼ってきました。
地震の規模によっては一斉に人が逃げ出そうとして,パニックになるかもしれないというのは分かります。
おそらくNOに投じた方々の多くはそう考えたのではないでしょうか。
けど,情報を知っていることで対策ができるというのは大きいと思うんです。
地震到達のどれくらい前に告知できるかも重要となってきますが,例えば,1分前だったとしてもペットボトルに水を汲んでおくとか,机の下にもぐるくらいはできるでしょう。
5分前なら,屋外の最寄の公園等に非難できるかもしれない。
1時間前なら,予め水を汲んで着替えも持って避難所にいけるかもしれない。

ちょっとこの質問に対してYES,NOno意見が半々だったのには驚きました。
緊急地震速報のあのけたたましい音がトラウマになっている人もいるのかも,なんて思ったり。)


質問は表題の通り73あったのですが,一番考えさせられた質問がこれ。

「人は100年後の未来について,本気で考えているのでしょうか?」

考えていますよ!と言いたいところですが,正直自信を持ってそう言えない。
というか100年後がどうなっているのか想像もつかない。
想像もつかない時代のことを本気で考えるなんて,想像力に乏しい私には難しいことです。

資源を孫に残そう!なんてキャッチフレーズがあったときもありましたが,人は利己的です。
既得権益は手放したくありません。
石油は使うし,開発も続ける。

クリーンエネルギー・持続可能な開発なんて言葉もあり,日々技術は進歩しています。
電気自動車,ソーラーパネルの発明は素直にすばらしいものだと思います。

でも,他は。。。
火力,原子力から完璧にクリーンエネルギーに移行できるのかな。

持続可能な開発に至っては名ばかりな気がします。
環境と開発が共存できるって考え方がまず間違っている。
言い方の問題かもしれないけど,もう環境を開発で創造するって方向でいいんじゃないかな。
その方が潔いし,開発に後ろめたさがなくなると思う。


100年後のことを考える前に今でいっぱいいっぱい。


より豊かな暮らしを創るための科学技術。


”より豊かな暮らし”が他人に押し付けられているような気がするのは私だけでしょうか。